紀 春主(き の はるぬし、生没年不詳)は、平安時代初期の官人。越中権守紀椿守の子。子に豊春がいる。正六位上・土佐権掾。もとは大安寺の僧で、法名を恵霊といい、僧位は伝燈大法師位であった。承和3年(836年)に還俗し、正六位上・遣唐訳語(通訳)兼但馬権掾に叙任された。承和5年(838年)の遣唐使にて唐に渡り、円仁の『入唐求法巡礼行記』には「紀通事」として彼の名が見える。貞観年間に左近衛医師を務めた。
紀 春主(き の はるぬし、生没年不詳)は、平安時代初期の官人。越中権守紀椿守の子。子に豊春がいる。正六位上・土佐権掾。もとは大安寺の僧で、法名を恵霊といい、僧位は伝燈大法師位であった。承和3年(836年)に還俗し、正六位上・遣唐訳語(通訳)兼但馬権掾に叙任された。承和5年(838年)の遣唐使にて唐に渡り、円仁の『入唐求法巡礼行記』には「紀通事」として彼の名が見える。貞観年間に左......