『新しい人よ眼ざめよ』(あたらしいひとよめざめよ)は、大江健三郎の短編連作集。文芸誌『群像』『新潮』『文藝春秋』『文學界』に掲載された七つの短編が集められ、1983年6月13日、短編連作集として講談社より発行。大佛次郎賞受賞作。 この短編連作集は「僕」を共通の語り手としている。この語り手の「僕」は、18・19世紀のイギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの作品を若い頃から丹念に読み続けている。この読みの営為を通して、「僕」は、逆に、自らの家族生活や人生を解釈し、さらには、人間存在のあり方そのものに何らかの定義を与えようと試みている。こうした意味において、この作品......
『新しい人よ眼ざめよ』(あたらしいひとよめざめよ)は、大江健三郎の短編連作集。文芸誌『群像』『新潮』『文藝春秋』『文學界』に掲載された七つの短編が集められ、1983年6月13日、短編連作集として講談社より発行。大佛次郎賞受賞作。 この短編連作集は「僕」を共通の語り手としている。この語り手の「僕」は、18・19世紀のイギリスの詩人ウィリアム・ブレイクの作品を若い頃から丹念に読み続け......