幅軍(ふくぐん)は太平天国と同時期に清に反抗した山東省南部の民衆蜂起軍。嘉慶年間より、大運河沿いにある江南の徐州・邳県・宿遷、山東省の郯城・蘭山・滕県・嶧県一帯の水運業者たちは秘密結社を組織して団結していた。彼らは頭に布を巻いていたため「幅党」と称した。しかし咸豊年間に黄河の河道が変化すると、食糧輸送は海運に変化し、大運河沿いの水運業者たちは失業した。こうして幅党は貧農たちも加えて蜂起し、「幅軍」と称した。幅軍の指導者には嶧県の雲谷山に根拠地を置いた劉双印と劉平、費県の岐山に拠点を置いた孫化祥・孫化清兄弟などがおり、捻軍や長槍会と共同作戦をとって山東省南部......
幅軍(ふくぐん)は太平天国と同時期に清に反抗した山東省南部の民衆蜂起軍。嘉慶年間より、大運河沿いにある江南の徐州・邳県・宿遷、山東省の郯城・蘭山・滕県・嶧県一帯の水運業者たちは秘密結社を組織して団結していた。彼らは頭に布を巻いていたため「幅党」と称した。しかし咸豊年間に黄河の河道が変化すると、食糧輸送は海運に変化し、大運河沿いの水運業者たちは失業した。こうして幅党は貧農たちも加え......