士分(しぶん)は、江戸期の武士階級のうち正規の武士身分を持った者を指す。士格とも。一般に公的に苗字を名乗り帯刀することが許された。(→苗字帯刀)諸藩には「騎士(侍)・徒士(かち)・卒または足軽」と藩士を3階級に分ける制が見られるが、このうち上層2身分(騎士と徒士)が士分とされる。騎士(上士)は騎乗を許された上層武士であり、例えば広島藩浅野家の場合、100石以上の知行を与えられた武士がこれに当たるとされた。徒士(下士)は公的に騎乗を認められない下層武士であり、卒は歩卒を原義としており足軽を指す。騎士は知行取り、御目見得であるのに対し、徒士は蔵米取り、御目見得......
士分(しぶん)は、江戸期の武士階級のうち正規の武士身分を持った者を指す。士格とも。一般に公的に苗字を名乗り帯刀することが許された。(→苗字帯刀)諸藩には「騎士(侍)・徒士(かち)・卒または足軽」と藩士を3階級に分ける制が見られるが、このうち上層2身分(騎士と徒士)が士分とされる。騎士(上士)は騎乗を許された上層武士であり、例えば広島藩浅野家の場合、100石以上の知行を与えられた武......