『西方の人』(せいほうのひと、さいほうのひと)は、芥川龍之介のエッセイ。1927年8月、雑誌『改造』に初出。1927年7月10日に書き上げられ、「続」と銘打たれた『続西方の人』(『改造』1927年9月)は、自殺前夜に脱稿された。読み方には「せいほうのひと」、「さいほうのひと」の両説がある。芥川が自裁を前にしてクリストの一生を自身の一生となぞらえ、あるいは対置しながら描いたものとされる。新約聖書の福音書、特にマタイ福音書をベースに、項目を拾い出し、37の短い章が立てられている。「西方の人」が語られる時は、必然的に「作者の死」と深く関わってくる。「作者の自画像......
『西方の人』(せいほうのひと、さいほうのひと)は、芥川龍之介のエッセイ。1927年8月、雑誌『改造』に初出。1927年7月10日に書き上げられ、「続」と銘打たれた『続西方の人』(『改造』1927年9月)は、自殺前夜に脱稿された。読み方には「せいほうのひと」、「さいほうのひと」の両説がある。芥川が自裁を前にしてクリストの一生を自身の一生となぞらえ、あるいは対置しながら描いたものとさ......