薛漁思(せつぎょし)は中唐の文人。伝奇集『河東記』の撰者。南宋の洪邁『夷堅志』の支癸序(夷堅支志癸集序)に「薛渙思之河東記」と記されているので名は渙思(かんし)であった可能性もあるが、(ちょうこうぶ)『郡斎読書志』(衢州本)巻13や、(しゅしょうひ)(カ?)『(こんじゅしゅう)』巻7では「薛漁思」とされているので漁思で正しいと思われる。『河東記』を撰した事以外の経歴は不明。同集は徳宗から穆宗に掛けての貞元、元和、長慶(785年から825年)の記事が多く、文宗の大和の末か開成初年(830年代後半)の成立と見られる事から、文宗朝(凡そ9世紀前半)を生きた人物で......
薛漁思(せつぎょし)は中唐の文人。伝奇集『河東記』の撰者。南宋の洪邁『夷堅志』の支癸序(夷堅支志癸集序)に「薛渙思之河東記」と記されているので名は渙思(かんし)であった可能性もあるが、(ちょうこうぶ)『郡斎読書志』(衢州本)巻13や、(しゅしょうひ)(カ?)『(こんじゅしゅう)』巻7では「薛漁思」とされているので漁思で正しいと思われる。『河東記』を撰した事以外の経歴は不明。同集は......